台東区にお住まいでうつ病と発達障害で障害厚生年金２級を受けた事例

ご相談者

男性（3０歳、無職）
傷病名：うつ病、発達障害
受給した年金種類と等級：障害厚生年金２級
年金受給額：年額　約１３０万円

ご相談者の状況

平成27年に大学院の情報科学修士課程を卒業し、その後、都内の情報サービス会社に就職しました。就職を機に、祖母と一緒に都内の家で生活することになりました。しかし、職場でのミスが続き、上司からの厳しい叱責が相次ぎ、ストレスが溜まり体調不良を引き起こしました。
平成29年の春頃から、強い不安感が押し寄せ、それに伴う嘔吐や下痢の症状が現れました。この状態はうつ病の兆候であり、専門的な治療が必要でした。メンタルクリニックに通い始め、服薬治療を開始しました。
しかし、不安感、意欲の低下、そして自殺未遂が続いてしまい、仕事を続けることが困難となりました。その結果、会社を退職し、健康の回復に専念することを選択しました。そして障害年金の申請を検討しています。体と心の状態を考慮し、生活の維持を図るための支援を求めました。

相談から申請迄のサポート

ご本人が当センターへご相談に来られた際、その体調は非常に悪く、話の内容がまとまらず、記憶も不確かでした。このため、一度面談を中断し、体調が良くなった際に再度ご本人からの連絡を待つことにしました。
体調が回復した後、具体的な状況、特にこれまでの体調の経緯と現在の体調について、詳しくヒアリングしました。ご本人が通院していたクリニックは2箇所だけでしたので、当センターが速やかに初診証明書の手配を行いました。
診断書作成の際には、現在の主治医に対して、うつ病を抱えているご本人の日常生活状況について詳細にヒアリングした内容を資料として提供しました。この情報をもとに、主治医に診断書を丁寧に作成していただきました。
また、病歴状況等の申立書は、当センターで作成しました。その際、体調が悪化した時点から現在までの体調の変化と、うつ病を抱えているご本人の日常生活状況に焦点を当て、詳細に記述しました。
私たち社会保険労務士としての役割は、ご本人の状況を理解し、適切な支援を提供することです。そのためには、適切な情報を集め、それを用いて各種の手続きを適切に進めることが必要です。それにより、障害を抱えるご本人が生活の中で適切な支援を受けられるように、私たちは努力してまいります。

◆結果

うつ病の症状により、当センターが障害年金の申請を行いましたが、2ヵ月後に障害厚生年金2級が認定、月額約14万円の障害年金受給が決定しました。
この結果は大変喜ばしいものであり、ご本人にとっても大きな安心感をもたらしました。
医師からは一定期間、療養が必要との診断が下され、その期間は働くことができない状況です。しかし、毎月十数万円の年金が支給されることになったことで、ご本人は生計を立てる上での心配が軽減されたようです。
私たち社会保険労務士としては、このような結果を見ることができて大変嬉しく思います。ご本人の生活の質の改善、そしてその生活を支えるための経済的な支援が提供されることが確定したことは、私たちが提供した支援の価値を証明するものとなりました。
障害を抱える人々が必要とする支援を確実に受け取ることができるよう、引き続き尽力していきます。